ブログ

学校検診、紙もらってしまったら???

 6月や7月は学校検診の時期です。もし、息子さんや、娘さんが学校検診の紙をもらってきたらどうすればいいのでしょうか?以前のブログでは『学校歯科健診と歯科医院の検査の違い』について説明しましたが今回はもう少し詳しく学校歯科検診について説明したいと思います。

学校検診とは

 学校検診は毎年、4から6月に各学校で実施されています。これは、文部科学省が定めた「学校保健安全法」で決められており疾病などの早期発見・早期治療を目指しています。

 歯科検診では子どもたちが健康診断の体験を通して自分の歯や口腔の健康状態を知り、健康の保持・増進への意欲を高めることも目的としています。

健診票

 歯科検診の結果は健診票で知らされその結果、異常があれば歯科医院への受診が薦められています。そして歯科医院を受診した場合、歯科健診票には、後日診察を行った歯科医が、どのような処置をしたかについて記載する欄があります。受診の際には歯科健診票を持参して、歯科医師に必要事項を記載してもらったものを学校に提出してください。

健診票の見方

 基本的に乳歯はA~Eのアルファベットで表記され、永久歯は1から7の数字で表記されています。そして、前歯の中切歯から順番で1番、奥の臼歯が7番となっています。

この歯式の所に「〇」や「/(斜線)」だけでなく、「△」や「✕」などの記号が書かれています。「〇」は治療済みの歯、「/」もしくは「—(横線)」は健康な歯を表す記号です。「△」は喪失歯を指し、なくなってしまった永久歯、「✕」は要注意乳歯で、抜けそうな乳歯や、乳歯が抜けないまま永久歯が生えてきている状態を指します。

C(Caries);程度はわからないですが、むし歯のことで治療が必要になってきます。

Co(Observation);歯の白濁や褐色などの初期虫歯がありこのままだと虫歯になると思われる歯です。すぐに治療の必要はないと思われるが、経過を見ていく必要があります。

G(Gingivitis);歯肉炎(歯ぐきのはれ)のことで、歯垢や歯肉の状態から、歯科医による治療が必要であると判断されたことを表します。

Go;Coの時と同じで「Observation」の頭文字で要観察を示します。適切なブラッシングや生活習慣の見直しで改善していきます。

歯列・咬合;これは0,1,2で表記される場合が多く、1は経過観察です。2は「上顎前突」「下顎前突」「開咬」「叢生」「過蓋咬合」などの一度専門的に診てもらった方がいい噛み合わせです。

要観察はどうすれば??

 要治療となれば歯科医院に受診しようとは思うのですが、要観察の場合どうすればいいのでしょうか?要観察であっても一度歯科医院の受診をお勧めします。というのも、「CO」は、放置すると虫歯になるリスクのある歯です。なので一度どのような状態なのかをしっかりと調べそ虫歯に移行させないよう努めることが大切です。また、状態によってはCoでも治療しなければならない時もあります。健診では軽度のむし歯で経過観察とされてもレントゲンを撮ったら内部でむし歯が広がっていたなど歯科医院でないと分らないことも多いからです。

まとめ

 今回は前回より詳しく説明しましたが、要観察と言っても歯科医師の判断によっては大分変わってきます。普段から定期的に歯科医院を受診していての様子を見ましょうと、学校検診での要観察とでは少し意味合いが違ってきます。なので、しっかりとかかりつけ歯科医院を見つけ定期的にプロフェッショナルケアを行うことで予防処置や早期発見、早期治療を行うことが大事になってきます。当院でも、お子様の様子や口腔内の状態をみて生活習慣の改善など一人一人に合った指導を行っていますのでお気軽にご相談ください。また、小児歯科のページでも詳しく説明していますのであわせてご覧ください。