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学校歯科健診と歯科医院の検査の違い

6月頃になってくるとと学校では学校歯科健診が行われます。その結果『異状なし』だと安心される方も多いかとは思います。だからといって、歯科医院に検診に行かなくてもいいかというとそういうわけではありません。

ここでは『学校歯科健診』と『歯科医院での検査』の違いを詳しく説明したいと思います。

『学校歯科健診』と『歯科医院での検査』の一番大きな違いはその目的にあります。

学校歯科健診の主な目的は健康診断として今の健康状態を調べることを目的としたスクリーニング検査です。

この検査によって目で見てわかる範囲の問題を見つけ出し、歯科医院の受診をすすめたり、保健指導をおこないます。

つまり、学校歯科健診では小さな虫歯など、詳しいお口のなかの問題を調べることは、設備の都合上限界があり難しいのが現状です。

一方、歯科医院での検査ではレントゲンなどの精密な検査を行い、虫歯の大きさや進行状態を確認する事や、歯の生え変わりの状態を確認することで今後のその子供さんに合った治療計画や予防処置の計画を立てていきます。

その為、学校歯科健診で『異常なし』となっても歯科医院では虫歯がみつかることがあります。予防処置や問題点の早期発見を行う為にも定期的な歯科医院での検診が重要になってきます。

学校歯科健診の見方

Co(要観察歯);定期的に観察が必要な歯。明らかな虫歯は認められないですが、歯の白濁や褐色などの初期虫歯がありこのままだと虫歯になると思われる歯です。また、詰め物の下の着色など専門的な検査が必要な時やあやしい時もCoになります。

C(要治療歯);虫歯により治療が必要な歯。治療途中の歯や詰め物が取れたりしている歯も含みます。速やかに受診して下さい。

×(要注意乳歯);大人の歯が萌出してきており、抜く必要があるかないかを慎重に検討する歯。歯並びに影響することがあるので歯科医院で相談しましょう。

歯肉(歯ぐき)

GO(歯周疾患要観察者);歯肉に軽度の歯肉炎が起きている状態で歯石は付いていない状態です。適切なブラッシングや生活習慣の見直しで改善していきます。

G(歯周疾患要処置者);歯肉に歯肉炎が起きており歯石が付着している状態です。あるいは、歯周炎(歯の周りの支えている部分まで炎症が起きる状態)が進行している状態です。歯科医院で専門的な処置が必要となりますので適切な検査や治療を受けましょう。

歯垢;前歯に歯垢が付着していれば、『定期的な観察が必要』となります。

顎関節(顎の関節)

定期的な観察が必要;口や顎が開けにくいや、顎を開けた時に音が鳴るなどの訴えがある人など

歯科医師による診断が必要;顎が痛いや、口が開かないなど将来的に顎関節症になる可能性がある人など歯科医院で専門的な診断が必要です。

歯列(歯並び)、咬合(噛み合わせ)

定期的な観察が必要;現在、歯並びや噛み合わせに問題はありますが成長と共に改善する可能性が高いです。

歯科医師による診断が必要;「上顎前突」「下顎前突」「開咬」「叢生」「過蓋咬合」など学校歯科健診で指摘される歯列、咬合は一度歯科医院で専門的にみてもらった方がいい事が多く、現在のお口の中の状況をふまえ将来的な骨格にも影響することもありますので歯科医院を受診しましょう。

まとめ

学校歯科健診で指摘された時には速やかに歯科医院を受診することをお勧めします。また、学校歯科健診にかかわらず、かかりつけ歯科医院を見つけ定期的な検査を普段から行い、プロフェッショナルケアを行うことで予防処置や早期発見、早期治療を行うことが大事になってきます。当院ではお子様の状態や普段の生活習慣からも問題点をみつけることで、一人一人にあった指導を行っておりますので安心してご来院ください。

また、予防歯科のページにも当院の検診について掲載しておりますので、あわせてご覧ください。

予防歯科 – 大阪市東淀川区上新庄の歯医者【かとう歯科クリニック】 (katou-shika.jp)