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むし歯ってなに???

前回、むし歯が親子でうつるという

話をしましたが、そもそもむし歯ってなんなのでしょうか?むし歯についてみなさん漠然と解ってはいるとは思いますが、しっかりと知っている人はすくないのではないでしょうか?なので今回はむし歯について話していこうと思います。

☆  むし歯って???

むし歯とはむし歯原因菌による細菌感染症です。

 口の中には約300~700種類もの細菌が存在します。そのなかでもむし歯の原因菌として一番にあげられるのはミュータンス菌です。この菌が増殖するとむし歯になることがわかっています。なので、産まれたての赤ちゃんにはむし歯の原因となるミュータンス菌は存在しません。生活をしているうちに周りの保護者から感染することになります。

 このミュータンス菌は食べ物や飲み物の糖質をエサとして歯の表面にプラークとして付着します。付着したミュータンス菌はさらに糖質をエサとして酸を産出します。その酸によって歯の表面からカルシュウムやリンが溶け出し、時間をかけて歯に穴をあけむし歯になっていきます。

なので、この工程の一つでもかけるとむし歯にはなりません。

↓ むし歯になるには 

☆  むし歯の症状

むし歯の進行の程度や発生する場所によって、症状に違いがあります。

 先ほどの工程によって、歯の表面にあるエナメル質からミネラル成分が溶け出した状態をC0といい、これは歯の表面が白っぽくなって脱灰している状態です。この状態ではフッ素などをうまく使うことでもとの状態に戻る可能性があります。

 次にCoの状態から徐々に脱灰が進行し実際にエナメル質に穴が空いた状態をC1といいます。この状態では穴は空いていますが痛み等はありません。しかし、穴が空いてしまっている為、治療の対象となります。

 次にエナメル質からさらにむし歯が進行し象牙質まで進行した状態をC2といいます。この状態では象牙質自体に知覚を感じる為、冷たい物がしみるや甘い物がしみるなどの自覚症状が出てきます。

 そして、さらにむし歯が進行して歯髄神経まで到達した状態をC3といい激しい痛みを感じます。神経をとる処置をしなければ痛みがとれません。

この状態を放置しさらに進行した状態をC4といい抜歯の対象となります。

☆  むし歯にならないために

先ほども述べた通り、4つの工程のうち1つでも欠けるとむし歯にはなりません。なので予防の基本は原因となるプラークをきちんと取り除くことと、歯の質を強くすること、飲食、特に砂糖の摂り方に注意することが重要です。

 プラークを取り除くためには歯ブラシによるブラッシングしかありません。丁寧に歯を1本ずつ磨いていきましょう。この他に、補助的用品としてフロスや歯間ブラシの使用も有効的です。また口の中の細菌数を減らす為に、洗口剤を使用するのもいいですが、洗口剤では一度歯に付着したプラークはほとんどとれません。基本はブラッシングです。

 歯の質に関してはフッ素をうまく取り入れることで再石灰化を促します。特に子供の歯はフッ素の吸収率がいいのでお勧めです。

 飲食、砂糖のとり方については一番はだらだら食べないように注意しましょう。

口の中は通常中性です。しかし、食べ物や糖分を摂取すると口の中が酸性に傾きます。酸性の時間が長いとむし歯になる原因となります。

なので、糖分や間食はなるべくひかえ、食べるなら一度に摂取してしまい頻繁に摂取しないことを心がけましょう。

☆  まとめ

 このように、むし歯になる原因を知っとくことで基本的な事を守っていれば虫歯になりにくい環境を作ることができます。お子様はまだ一人で注意することが難しいことが多く、やはりブラッシングでの磨き残しなども多いです。なので、出来るだけ永久歯が生え揃う12歳ぐらいまでは、仕上げ磨きや食生活などの環境を整えてあげることが重要になってきます。

 当院でもむし歯ならない為のフッ素塗布や、口の中の菌を染めて磨き残しのチェック、食育指導なども行っておりますのでお気軽にご来院ください。詳しくは予防歯科小児歯科ページに関連情報の掲載がありますのでそちらも合わせてご覧ください。