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子供の受け口どうなるの???

 以前「小児矯正のタイミング」では歯の状態と矯正の時期について説明しましたが、受け口っていうのはそもそもどういう状態なんでしょうか?

 人は基本的に上の歯が下の歯より前で噛み合ってます。それに対して、受け口とは下の歯の方が上の歯より前で咬んでいる状況を指します。受け口は、別名、「下顎前突症」「反対咬合」ともいわれています。下の歯の並びが逆転しているしている為、基本的には矯正治療を行わないと治ることはありません。

受け口には大きく分けて2つのタイプがあります。

歯槽性;これは単純に歯の並びの位置異常による受け口になります。上の歯が本来あるべき場所より、内側に生えてきたり、逆に下の歯が本来の位置より外側に生えてきて、上下の咬み合わせが逆になった状態です

骨格性;骨格性の受け口とは、下あごの大きさが上あごの大きさと較べ大きい為に上下の咬み合わせが逆になった状態です。基本的には遺伝性のものが多いとされています。

 治療法や治療時期については骨格性か歯槽性かによってもかなり変わってきますが、基本的に子供の受け口は治療ができるならできるだけ早い方が望ましいです。というのも、顎の成長というのは上顎と下顎では成長のピークや成長の仕方が違っています。上顎の成長は10歳ぐらいがピークでその後、緩やかになっていきます。しかし、下顎は身長が伸びるのと一緒で思春期である12~14歳ぐらいがピークとなり18歳ぐらいまで緩やかに成長します。つまり上顎が成長し、その後それに付随して下顎が成長する事となります。受け口の場合、歯が逆転している為、上顎が成長する際に歯が邪魔で成長しきれず、その後下顎の成長のピークが来るためさらに下顎だけが成長するという事になりますので大人になるにつれ受け口もひどくなってしまいます。ですので、歯をきれいに並べる矯正も必要ですが、とりあえず上下の噛み合わせの改善つまり、もともとの上の歯が外側で下の歯が内側という状態にしてあげることが一番重要になってきます。

成長曲線

 治療方法としては、上と下の歯の被蓋の改善だけするときはマウスピースで行うことが多いです。その後きれいに歯を並べていくとなると拡大床やワイヤー治療が必要になってきます。しかしながら骨格性の場合、最終的に外科手術が必要になってくることもあり、外科手術となれば成長が終わってから行いますので長期間の治療計画が必要となってきます。しかし、最初は歯槽性と同じ治療を行い少しでも下顎の成長を抑制する事が大事です。

プレオルソ
マウスピース(プレオルソ)
拡大床

 子供の場合、癖などで下顎を前に出していることもあり難しいですが、明らかに受け口になっている場合、早めに歯科医院を受診しましょう。そして、受け口の原因を調べてもらい矯正治療を行うかどうかは別にして歯が逆転している状態だけは治してやる事が大事です。また、子供に矯正治療やマウスピースをする場合、子供、親、ドクター、スタッフが協力して行うことが一番大事になってきます。その為にも、定期的に歯科医院を受診し慣れさせておくことが必要となってきますので異常がなくても定期的なメンテナンスをお勧めします。当院では月2回、矯正専門の先生が診察しております。相談は無料となっておりますの気兼ねなくご連絡ください。詳しくは、矯正のページでも説明しておりますのでそちらも合わせてご覧ください。