ブログ

機能的マウスピース型矯正法(プレオルソ)

機能的マウスピース矯正法とはあまり聞きなれない人も多いと思います。主に小児矯正の前に行う方法で、様々な種類のマウスピースがあります。

歯の並び方

基本的に歯並びというものはバクシネーターメカニズムで配列されると一般的に言われています。

どういうことかというと、簡単にいうと、歯並びというのは歯の大きさと歯の並べるスペースが十分ある時には舌が歯列を外に押しだします。そして口の周りの筋肉が歯列を内に押し込めます。そのバランスのいい所に歯が並んできます。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

バクシネータメカニズム(頬筋機能機構)とは、非抜歯治療のリスク|ドクターズブログ|舌側矯正のアイ矯正歯科クリニック
舌が外に押し出します
口唇が内に押します
舌が外に押し出します
口唇が内に押します

機能的マウスピース矯正法とはこのバクシネーターメカニズムを利用する事で歯を直接動かすのではなく、歯並びを悪くしている原因を取り除くことで顎の成長を促し間接的に歯並びを改善する矯正法です。

この矯正法の対象年齢としては成長期の子供で4~10歳(6歳がベスト)になります。この頃に装置をいれてあげることで口の周りの筋肉のバランスを整え顎や歯を理想の位置へ誘導します。

プレオルソ
プレオルソ

プレオルソの利点

・口周りの悪習癖の改善。(指しゃぶり、舌突出癖)

・正しい嚙み合わせのへの誘導。

・口呼吸から鼻呼吸への誘導

・正しい嚥下、発音の仕方の獲得

そしてなにより、将来的な顔貌の改善に繋がる可能性が高いという利点があります。

また、二期治療や成人矯正とは違いワイヤーやブラケットなどを使用しない為、費用を抑えることができます。

このように、いいことばかりの矯正法ですがやはりデメリットも存在します。

一つ目は取り外しのマウスピースですので年齢の低い子供さんの理解を得るのが難しい為、慣れるまで時間がかかり保護者の方も根気よく本人に協力を求めていかないとなりません。最低、日中1時間と夜寝る時は装着してもらわないと効果がありません。

二つ目としては、基本的にこの装置はワイヤー矯正などと違い悪い歯並びを積極的に治す装置ではないということです。あくまでも正常な成長を促し悪くなるのを防ぐ装置ですので症状によっては予想通りの歯並びにならないことがあります。その場合、ワイヤー矯正などの矯正が必要になってきます。

ただし、先にも述べた通りこの装置には顎の成長を促す効果がある為、ワイヤー矯正になったとしても歯を抜歯する可能性が低くなったり、また、口周りの筋肉や舌の力のバランスを調和するので矯正後の後戻りを少なくしてくれるといわれています。

なので子供の口周り習癖が気になるや、歯並びが気になるので小児矯正を考えている気になる親御さんにはぜひお勧めです。

矯正治療をやっていくにあたって先生によっていろんな考え方があるとは思いますが、僕の中ではプレオルソ→無理なら小児矯正(一期治療)→それでも厳しかったら二期治療という流れが良いんではないかと思います。